高校を卒業して技能職として日々を過ごしていると、上司から総合職を目指してみないか?と言われる人もいることだろう
総合職と言えば大卒以上の高学歴が基本的になるポジションのはずだが、技能職の中では優秀だし周りの総合職と比べても才色無い活躍をしていると声を掛けられたりする
声を掛けられるということは上司からそれだけ評価されてるということだし素直に嬉しいと思う反面、自分に務まるのかと不安にもなる
個人的に技能職の人間が総合職に社内転職することを勧められる環境は本来の技能職としての仕事の範囲を超えたことを普段から任されているということなので不幸なことなんじゃないかと思うのです
技能職として日々モノに触れて仕事をしてる人は総合職のような仕事をしていないはず
なのに周りの総合職と比べてもコイツはできると思われるということは多少なりとも総合職の仕事を行っているということなのだ
技能職の給与で総合職の仕事をしてる
給与について疑問が生まれる
技能職と総合職では仕事の内容や難易度、待遇が違うので給与テーブルが違うはずだ、技能職の給与を貰いながら総合職のような仕事を行っているという会社からすれば安い給料を払って総合職と同じレベルの仕事をしてもらっているという美味しい存在
会社から見れば技能職なのに総合職の仕事もこなして周りの総合職よりよも安い給料をもらってる人
同一労働同一賃金の考え方を当てはめるなら不当だが、本人の成長のためと美化され低賃金のまま働かされているということを理解しておくべきだ
総合職になってやりたいことは明確か
技能職は実際にモノに振れて形を作っていく、総合職が考えた設計図から自身が持っている技術と知識をフル活用して形にしていく作業が好きな人も多いはず
総合職は設計や運営、営業などモノを作るよりも上流のことを担うことが多い
世界初の製品を設計したい!革新的な製造装置を設計したい!などモノを触って作る作業者ではなく、もっと上流で自分のモノを作りたいと強く思えるのなら総合職に進む道はいいように思える
仕事の責任は増えるが大丈夫か?
経験の浅い技能職は渡された仕様書、マニュアルをもとに形を作っていくので完成したモノが思ったような形にならなくても作業に対する責任はほぼない
技能職は設計者にお願いされたモノを持てる技術力で形にした段階で職務は果たしたのだから、思ったような形にならなかったのは設計そのものが悪いことが多い
総合職になるということは設計する側に回るということなので設計して作って動かなかった場合、運営側から責任を問われる立場になるがその覚悟はできてるか?
総合職になっても学歴は高卒のまま
社内で総合職になって総合職として働いても、最終学歴は高卒のままなのは注意が必要だと思う
総合職としてバリバリキャリアを積んでも、何かの都合で地元に帰って仕事を探さないといけない状況になった時に高卒求人から探さないといけないことになる
そうなるとせっかく総合職としてキャリアを積んできたのに技能職として再出発しないといけないということ
中年の総合職経験しかないのに技能職として雇いたいと思う経営者がどれほどいるだろうか?
まあそうなった時はビジネスでも立ち上げればいいかと思いつつ、何かの都合で転職しないといけなくなったときは総合職のキャリアは捨てることになる可能性が高いだろう
不幸な選択にしないために
今の仕事内容、給与に不満はないか?総合職になってやりたいことは明確か?責任ある仕事を主体的に行いたいか?考えておきたいことは沢山ある
別に会社内で総合職にならなくても副業で自分のビジネスを持つことで自分の好きなことを主体的に行うことができる
会社では技能職として技術を磨き、家では持ってる技術、知識でモノやサービスを設計し形にしていく道だってある
総合職に転身してからこんなはずじゃなかった。同僚だった技能職達が楽しそうに仕事をしているのを見て鬱になっていく人も多く見てきた立場だからこそじっくり考えて不幸な選択にならないことを願いたい
今日はこんな感じ!